- 2026年4月から、公立小学校で給食費の負担軽減(いわゆる給食費無償化)が始まりました
- 文部科学省は6月1日、自治体向けの「給食費負担軽減交付金」の交付要綱・実施要領を公表しました
- 支援額は小学校で月5,200円・所得制限なし。年間では約57,200円が目安です
- 対象は公立小学校で、中学校や私立は対象外です
- 正式には「無償化」ではなく「抜本的な負担軽減」で、超過分は保護者負担が残る場合があります
給食費の無償化が2026年4月にスタート(交付要綱を6月公表)
お子さんが小学校に通うご家庭にとって、家計に直結する制度が動き出しました。国は2026年4月から、公立小学校の給食費の抜本的な負担軽減を始めています。世間で「給食費の無償化」と呼ばれている取り組みです。
これを各自治体で実際に進めるための事務ルールとして、文部科学省は2026年6月1日に「給食費負担軽減交付金」の交付要綱・実施要領を公表しました。お金の流れや手続きが正式に固まり、全国の自治体で支援が本格的に回り始める段階に入っています。
公立小学校等の児童の学校給食に係る経費のうち、保護者が負担する学校給食費について、その負担を軽減するため、国は地方公共団体に対して必要な支援を行う。
引用:文部科学省「学校給食費の抜本的な負担軽減」
仕組みとしては、国が「給食費負担軽減交付金」を都道府県に交付し、国と都道府県が費用を分担して各市区町村を支えるかたちです。国費は約1,649億円が予算化されており、都道府県の負担分と合わせるとおよそ3,000億円規模になります。
高野智弘
給食費無償化はいつから?対象と支援額をチェック
「給食無償化はいつから始まるのか」「うちの子は対象なのか」が、保護者にとっていちばん気になる点だと思います。開始時期と対象、金額を順番に整理します。
対象は公立小学校(中学校は対象外)
今回の支援の対象は、公立小学校に通うお子さんです。義務教育学校の前期課程(小学校に当たる学年)や、特別支援学校の小学部も含まれます。
一方で、注意したいのが対象外になる範囲です。公立・私立の中学校、私立小学校は、今回の国の支援の対象に入っていません。「無償化」という言葉だけが先に広まっているため、中学生のお子さんがいるご家庭が「うちも安くなる」と誤解しやすい点に気をつけたいところです。
支援額は小学校で月5,200円(所得制限なし)
支援される金額は、給食の提供方法によって決まっています。代表的な区分は次のとおりです。
| 区分 | 公立小学校 | 特別支援学校 小学部 |
|---|---|---|
| 完全給食(主食・おかず・牛乳) | 月5,200円 | 月6,200円 |
| 補食給食(おかず・牛乳など) | 月4,800円 | 月5,800円 |
| ミルク給食(牛乳のみ) | 月1,200円 | 月1,200円 |
多くの小学校は主食・おかず・牛乳がそろう完全給食のため、月5,200円が一つの目安になります。支援は夏休みを除く年11か月分として計算され、公立小学校なら年間でおよそ57,200円になります。特別支援学校の小学部では月6,200円・年間約68,200円です。
そして家計にとって大きいのが、所得制限が設けられていないことです。世帯の収入にかかわらず、対象の小学校に通っていれば支援を受けられます。
高野智弘
「無償化」ではなく「負担軽減」 注意したい3つのポイント
ニュースでは「給食無償化」と呼ばれますが、文部科学省はあえて「無償化」とは言わず「抜本的な負担軽減」という表現を使っています。完全にタダになるとは限らないからです。誤解しやすい3つの点を押さえておきましょう。
1. 上限を超えた分は保護者負担が残ることがある
支援額は給食の食材費に対する上限です。物価高で食材費が上がり、基準額を超えた場合は、その超過分を保護者が負担する可能性があります。月5,200円ですべてがまかなえるとは限らない点に注意が必要です。
2. 給食の内容や回数は自治体ごとに違う
給食の実施回数やメニューは市区町村ごとに異なります。そのため、実際にいくら軽くなるかは地域差があります。「全国どこでも完全に無料」ではないことを理解しておきましょう。
3. 中学校は国の支援の対象外
前述のとおり、中学校は今回の国の制度に含まれていません。中学生のお子さんの給食費については、これまでどおり保護者が負担するのが基本です。
中学校や自治体独自の上乗せはどうなる?
「中学校は対象外」と聞くとがっかりするかもしれませんが、ここで重要なのが自治体独自の支援です。国の制度とは別に、市区町村が自分たちの財源で支援を上乗せすることが認められています。
実際、国の制度が始まる前から、独自に小学校・中学校の給食費を無償化していた自治体は数多くあります。こうした地域では、国の交付金を活用して浮いた財源を、中学校の無償化や食材の質の向上などに回す動きも出てくると見られます。
つまり、住んでいる自治体によって、受けられる支援の手厚さが変わるのが今の状況です。国の制度はあくまで土台で、その上にどれだけ上乗せがあるかは地域次第ということになります。
高野智弘
保護者が今から確認しておきたいこと
制度はすでに動いています。対象のご家庭が今できることは、シンプルに「わが家の場合どうなるか」を確かめることです。
まずは、学校から配られる給食費に関するお知らせに目を通しましょう。引き落とし額の変更や、手続きの要不要が書かれているはずです。多くの自治体では特別な申請なしで自動的に軽減されますが、念のため確認しておくと安心です。
次に、お住まいの市区町村のホームページで、給食費の支援内容をチェックしてみてください。中学校への上乗せ支援や、第2子以降の追加支援などが用意されている場合があります。
家計の負担が軽くなった分は、お子さんの学びへの投資に回す良い機会でもあります。日々の家庭学習を充実させたいときは、こども教材プラスのような家庭で使える教材も役立ちます。給食費の負担が減ったこの春を、家庭の教育環境を見直すきっかけにしてみてはいかがでしょうか。