子育て

こども誰でも通園制度が本格化|2026年度・月10時間で全国へ

このニュースを1分で解説

  • こども誰でも通園制度が2026年度から全国の自治体で本格スタートします
  • 対象は生後6か月から満3歳未満。親が働いていなくても利用できます
  • 月10時間を上限に、1時間単位で柔軟に預けられます
  • 利用料は1時間あたり300円程度が目安。非課税世帯などは減免があります
  • 在宅育児の孤立感をやわらげる狙いがあり、保育者の確保が課題です

こども誰でも通園制度が2026年度から全国で本格スタート

これまで保育園は「親が働いている」ことが利用の前提でした。家庭で子育てをしているお母さんが「少しだけ預けたい」と思っても、その受け皿はほとんどなかったのが実情です。

その状況を大きく変えるのがこども誰でも通園制度です。2026年度から全国の自治体で本格的に始まり、就労しているかどうかに関わらず、すべての家庭が保育施設を時間単位で利用できるようになります。法律上は「乳児等通園支援事業」という名前で、2023年に政府がまとめた「こども未来戦略」をもとに作られました。

こどもの育ちを応援し、すべてのこどもの育ちを応援するとともに、保護者の子育てを支えるため、月一定時間までの利用可能枠の中で、就労要件を問わず時間単位等で柔軟に利用できる「こども誰でも通園制度」を創設します。
引用:こども家庭庁「こども誰でも通園制度について」

高野智弘
高野智弘
これまでの一時預かりは「用事があるとき」が前提でしたが、この制度は理由を問いません。「親のリフレッシュのため」でも使えるのが大きな違いです。在宅で頑張っているお母さんほど、知っておく価値のある制度だと思います。

利用できるのは誰?対象年齢と月の利用時間

制度の対象と使い方は、これまでの保育園とは考え方が違います。まず押さえておきたいポイントを整理します。

対象は生後6か月から満3歳未満

利用できるのは生後6か月から満3歳未満のお子さんです。親の就労状況は問われません。専業主婦(主夫)の家庭でも、育児休業中の家庭でも利用できます。保育園の入園選考のように点数で優先順位が決まることもありません。

月10時間を上限に1時間単位で使える

利用できる時間は月10時間が上限です。この枠の中で、1時間単位など柔軟に予約できます。たとえば「週に1回、2〜3時間だけ」という使い方もできます。予約はこども家庭庁が運営する総合支援システム(つうえんポータル)を通じて行う仕組みが整えられています。

高野智弘
高野智弘
月10時間と聞くと短く感じるかもしれませんが、毎日預ける制度ではなく「家庭育児の合間に少し使う」ための仕組みです。お子さんが初めて家族以外の大人や同年代の子と過ごす、最初の一歩として活用するご家庭が多くなりそうです。

利用料はいくら?1時間あたりの目安と減免

気になる費用ですが、保護者が支払う利用料は1時間あたり300円程度が標準的な目安とされています。月10時間まで使った場合でも3000円程度です。

さらに、生活保護世帯や住民税非課税世帯などには利用料の減免が用意されています。実際の金額や減免の細かい条件は自治体ごとに設定されるため、お住まいの市区町村の案内を確認しておくと安心です。

試行段階から本格実施へ|これまでの経緯

この制度は、いきなり全国一斉に始まったわけではありません。2025年度は一部の自治体で試行的な事業として実施され、2026年度から本格実施に移ります。試行段階と本格実施では、対象となる自治体の広がりが大きく変わります。

項目2025年度(試行的事業)2026年度〜(本格実施)
実施自治体一部の市町村のみ全国の自治体で実施
位置づけ地域子ども・子育て支援事業として制度化新たな給付として本格実施
対象年齢生後6か月〜満3歳未満生後6か月〜満3歳未満
利用上限月一定時間(自治体により設定)月10時間が上限
出典:こども家庭庁「こども誰でも通園制度について」をもとに教育Times作成

2026年度から「新たな給付」として位置づけられることで、住んでいる地域に関わらず制度を使える環境が整っていきます。

在宅育児の親にとってのメリットと知っておきたい課題

制度の背景には、家庭で子育てをする保護者の孤立という問題があります。メリットと課題の両面を見ておきましょう。

子どもにも親にもプラスになる

こども家庭庁は、この制度が在宅育児の家庭にもたらす効果を次のように説明しています。

在宅で子育てをする保護者に対して、家庭の中だけでは気付かないこどもの姿や育ちについて伝えることで、こどもや子育てへの肯定感を支えるとともに、子育ての孤立感や不安感の解消につながる。
引用:こども家庭庁「こども誰でも通園制度について」

お子さんにとっては、家族以外の大人や同年代の子と関わる貴重な経験になります。保護者にとっては、預けた時間でリフレッシュしたり、保育士に育児の悩みを相談できたりする点が魅力です。預ける時間を使って、家庭での遊びや学びをじっくり準備したいというお母さんもいます。年齢に合った教材を取り入れたい場合は、こども教材プラスのような家庭学習の情報も参考になります。

最大の課題は保育者の確保

一方で、現場には課題もあります。モデル事業に参加した自治体の81.6%が「保育者の確保」を課題に挙げています。新しく預かる子どもが増える分、人手が必要になるためです。受け入れ枠が地域によって限られる可能性もあり、利用を考えている家庭は早めに情報を集めておくとよいでしょう。

高野智弘
高野智弘
制度が始まっても、最初のうちは予約が取りにくい地域もあるかもしれません。「使えたらラッキー」くらいの気持ちで、まずはお住まいの自治体の窓口やホームページをチェックしてみてください。早めに登録方法を知っておくと、いざというときに動きやすくなります。

まずはお住まいの自治体の案内を確認しましょう

こども誰でも通園制度は、働いていてもいなくても、すべての家庭が保育施設を使える新しい仕組みです。2026年度から全国で本格的に始まり、生後6か月から満3歳未満のお子さんを、月10時間まで時間単位で預けられます。

利用料や予約の方法、受け入れ枠は自治体によって異なります。利用を考えている場合は、お住まいの市区町村のホームページや子育て支援の窓口で、最新の案内を確認しておきましょう。家庭育児を少し軽くする選択肢として、知っておいて損のない制度です。