学校・制度

【2026年】全国学力テスト中学英語、4技能CBTで初の全面オンライン化

このニュースを1分で解説
  • 2026年度の全国学力・学習状況調査が4月23日に実施。中学英語のみ初の全面オンライン方式
  • 中学英語は聞く・読む・書く・話すの4技能すべてをコンピュータで測定
  • 「話すこと」は4月24日と4月27日に当日実施。28日から5月29日には9,003校が期間内実施
  • 2027年度からは小中学校の全教科がオンライン方式に切り替わる予定
  • 過去の調査では「話すこと」で6割の生徒が0点。家庭での備えが結果を分ける

「お子さんの学校で英語のテストがパソコンになったらしい」「うちの子、タイピングもスピーキングも自信がないけど大丈夫?」と不安を感じている保護者の方は多いはずです。

2026年度の全国学力・学習状況調査が4月23日から実施され、中学校英語が初めて全面オンライン方式(CBT)に切り替わりました。聞く・読む・書く・話すの4技能すべてを画面と音声で測定する形式は、これまでの紙のテストでは経験できなかったものです。家庭で何を準備しておけばいいのか、整理します。

2026年度全国学力テストの概要|中学英語だけが先行オンライン化

文部科学省は毎年4月、小学6年生と中学3年生を対象に全国学力・学習状況調査を実施しています。2026年度の今回は、参加校が全国で2万7,867校、参加率は4月8日時点で97.5%にのぼりました。お子さんが中学3年生のご家庭は、ほぼ必ず関わるテストです。

実施日と教科の整理

国語と算数・数学は4月23日に紙で実施されました。一方、中学英語は同じ23日に「聞く・読む・書く」をオンラインで、「話すこと」は学校ごとに日程を分散しています。ネットワーク負荷を避けるための工夫です。

教科・領域実施日方式
小学校 国語・算数4月23日
中学校 国語・数学4月23日
中学校 英語(聞く・読む・書く)4月20〜23日のうち1日オンライン
中学校 英語(話すこと)4月24日〜5月29日のうち1日オンライン
出典:文部科学省「令和8年度の調査実施」をもとに編集

お子さんが「話すこと」を受ける可能性

「話すこと」の当日実施校は4月24日が409校、4月27日が90校でした。それ以降は4月28日から5月29日にかけて9,003校が期間内実施を予定しています。連休明けに「英語の話すテスト」を受ける中学3年生は全国に多くいます。お子さんが該当する場合は、慌てずに学校から配られる案内を確認しておきましょう。

中学校英語の調査は、令和8年度から全面的にCBT方式により実施します。
引用:文部科学省「令和8年度全国学力・学習状況調査」

高野智弘
高野智弘
紙からオンラインへの切り替えは、内容の難しさよりも操作への慣れで結果が変わります。タイピングが遅い、マイクの使い方に戸惑う、録音時間内に答えがまとまらないーこうしたつまずきは、家庭で30分でも端末に触れていれば回避できます。学力以外の部分で点を落とさない準備が大切です。

中学英語4技能|サンプル問題から見える出題のリアル

文部科学省は2025年10月にサンプル問題を公開し、2026年1月には拡大文字版・ルビ版・スクリプト版という配慮版も追加しました。サンプルは全11問で、聞くこと3問・読むこと2問・書くこと2問・話すこと4問という配分です。

「読むこと」と「聞くこと」の特徴

「読むこと」では、選択肢のタブを切り替えて情報を読み取る形式が取り入れられました。紙では難しかった動的な情報整理が画面上で行えます。「聞くこと」では音声再生ボタンを自分でクリックし、必要な箇所を聞き直すことができます。

「書くこと」はタイピング入力

「書くこと」のサンプル問題では、学校行事の紹介について15語以上30語以内の英語をタイピングで入力する形式が出されました。ローマ字入力に慣れていないと時間内にまとめるのが難しい問題です。

「話すこと」は録音方式

「話すこと」は、画面に表示された質問に対してマイクで英語を録音して回答します。ヘッドセットの装着、録音開始のタイミング、制限時間ーこの3つの操作を本番で初めて触ると焦りが生じます。

「話すこと」が最大の壁|過去調査では6割が0点

英語4技能のなかで、保護者がもっとも気にしておきたいのが「話すこと」です。

2023年テストの衝撃の結果

2023年度の全国学力テストでは、中学英語の「話すこと」の問題で6割の生徒が0点でした。話すというスキルが、教科書を読む・問題を解く力とは別の練習を必要とすることを示した数字です。

なぜ話せないのか

学校現場では、英語の授業時間のほとんどが文法と読解に使われがちです。スピーキングの練習機会は限られ、家庭でも声に出す習慣がないと、本番で言葉が出てこないお子さんが多くなります。「英語は静かに勉強する科目」というイメージを家庭から崩すのが、何よりの対策です。

高野智弘
高野智弘
スピーキングは「正解を出す練習」ではなく「沈黙を埋める練習」です。間違えてもいいから声に出す、知らない単語は別の言葉で言い換える、という姿勢が結果につながります。家庭では完璧な発音より、最後まで言い切れたかどうかを褒めてあげてください。

2027年度から全教科オンライン化|家庭の準備リスト

オンライン方式の流れは中学英語で終わりません。文部科学省は2027年度から小中学校の全教科をオンライン方式に切り替える計画を示しています。今回の中学英語は、その前哨戦です。

家庭で確認したい3つのポイント

学校から配られる端末の状態は、家庭で見ておけることがいくつかあります。GIGAスクール構想で配備された端末を持ち帰っているご家庭は、次の3点を確認してみてください。

家庭でできる4技能の備え

連休中や週末にできる、お金をかけない準備をまとめました。

技能家庭でできる練習1日の目安
聞くNHKラジオ英会話・教科書付属の音声を流す15分
読む教科書本文を声に出して読む(音読)10分
書くその日の出来事を英語で1〜2文タイピング5分
話す夕食前に英語で1分間スピーチ5分
出典:教育Times編集部作成
高野智弘
高野智弘
オンライン化はピンチではなくチャンスです。紙のテストでは測れなかった「話す」「タイピングする」といった力が結果に反映されるようになりました。日常生活で英語を使う子ほど点が取りやすい時代に近づいています。家庭での声かけ一つでお子さんの英語習慣は変わります。

テスト結果の公表時期と、保護者がやるべきこと

調査結果は7月以降に順次公表される予定です。お子さんの学校から個別の結果が戻ってきたら、点数だけでなく4技能ごとのバランスを見てください。聞くは取れたのに話すは弱い、書くで時間切れになっているーといった傾向が見えれば、夏休みの学習計画に直結します。

学校説明会や個別面談では、英語の指導方針も聞いてみる価値があります。「うちの学校では4技能のどこに力を入れているか」を知るだけで、家庭学習の重点も決まります。中学3年生は高校入試にも直結する時期。今回の結果を、次の一歩のヒントにしていきましょう。