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小学校の数は18,383校、1年で224校減【2026年最新】

このニュースを1分で解説
  • 文部科学省が2026年8月26日、令和8年度学校基本調査の速報値を公表(調査期日は2026年5月1日)
  • 小学校の数は18,383校。1年で224校減り、児童数も565万4,461人で過去最少になりました
  • 一方で在学者数が過去最多を更新した学校が6種類あります。義務教育学校・通信制高校・特別支援学校などです
  • 大学の在学者数は300万542人で、初めて300万人を超えました
  • 文部科学省は2026年8月5日、学校の統廃合の考え方を示す手引を11年ぶりに改訂しました

お子さんが通う小学校について、「そのうち統合されるらしい」という話を耳にしたことはないでしょうか。文部科学省が2026年8月26日に公表した令和8年度学校基本調査の速報値では、小学校の数は18,383校となり、1年で224校減りました。ただし、この調査には続きがあります。子どもが減っているのに、在学者数が過去最多を更新した学校が6種類あるのです。

小学校の数は18,383校、1年で224校減った

学校基本調査は、文部科学省が1948年度から毎年行っている統計です。今回公表されたのは2026年5月1日時点の速報値で、全項目をそろえた確定値は2026年12月に出る予定です。

小学校の数は18,383校で、前年度の18,607校から224校減りました。365日で割ると、1.6日に1校のペースで小学校が姿を消した計算になります。減った内訳は公立が226校減、私立が2校増で、減少はすべて公立小学校で起きています。

小学生は565万4,461人で過去最少

在学者数はさらに大きく動きました。小学校の児童数は565万4,461人で、前年度より15万7,914人減っています。減少率は2.7%です。中学校の生徒数も306万31人で4万5,266人減り、どちらも調査開始以来の過去最少を更新しました。

小学校は、565万4千人で、前年度より15万8千人減少し、過去最少。
中学校は、306万人で、前年度より4万5千人減少し、過去最少。
義務教育学校は、9万5千人で、前年度より8千人増加し、過去最多。
引用:文部科学省「令和8年度学校基本統計(学校基本調査の結果)速報値を公表します」

過去の山と比べると規模がつかめます。速報値の参考資料によれば、小学生がもっとも多かったのは第1次ベビーブーム世代が通っていた1958年度で、1,349万2千人でした。いまの児童数はその41.9%です。中学生も1962年度の732万8千人に対して41.8%で、60年あまりで4割強まで縮みました。

減り方がいちばん急なのは幼稚園

減少率でみると、いちばん急なのは小学校ではありません。幼稚園の在園者数は62万7,450人で、前年度より6万2,159人減りました。減少率は9.0%と、小学校の3倍以上です。園の数も7,922園と、1年で303園減っています。

高校も同じ方向で、全日制と定時制を合わせた高校生は2万8,502人減りました。短期大学はさらに厳しく、学生数が5,512人減って6万5,684人、学校数も290校まで減っています。

学校の種類学校数在学者数前年度からの増減
幼稚園7,922園627,450人-62,159人
小学校18,383校5,654,461人-157,914人
中学校9,761校3,060,031人-45,266人
高等学校(全日制・定時制)4,751校2,845,117人-28,502人
短期大学290校65,684人-5,512人
出典:文部科学省「令和8年度学校基本統計(学校基本調査の結果)速報値」(2026年8月26日公表)

幼児期から高校まで、子どもが通う場のほぼすべてで在学者数が減っています。減少幅は幼稚園と小学校に集中しました。

高野智弘
高野智弘
「小学校の数が減った」と聞くと不安になりますが、この224校がすべて廃校になったわけではありません。近隣校との統合や、小中一貫の義務教育学校への移行で数字の上から消えたケースも含まれます。お住まいの地域で実際に何が起きているかは、市区町村の教育委員会が出している学校再編の計画を見るのがいちばん確実です。数字の全国平均より、自分の学区の予定のほうが大事です。

子どもが減っても在学者数が過去最多になった学校が6つある

今回の速報値でもっと注目したいのは、増えているほうの数字です。在学者数が過去最多を更新した学校が6種類あります。幼保連携型認定こども園、義務教育学校、通信制高校、中等教育学校、特別支援学校、大学です。子どもの総数が減るなかで在学者を増やしているのですから、学びの場が移動していることになります。

在学者数の増減率 幼稚園 -9.0% 小学校 -2.7% 中学校 -1.5% 義務教育学校 +9.3% 特別支援学校 +2.7% 通信制高校 +2.2% 出典:文部科学省「令和8年度学校基本調査」速報値

義務教育学校は10年で22校から296校へ

伸び率がもっとも高いのが義務教育学校です。在学者数は9万5,010人で、前年度より8,086人増えました。増加率9.3%は、幼稚園の減り方とちょうど鏡合わせです。学校数も296校で、1年に35校増えました。

義務教育学校は、小学校と中学校を1つにまとめ、9年間の教育課程を一貫して組む学校です。2015年の学校教育法改正で制度化され、2016年4月に始まりました。文部科学省の平成28年度学校基本調査によれば、制度初年度は22校・1万3千人です。10年で校数は13.5倍になりました。

増えている背景には統廃合があります。児童数が減った小学校と中学校を別々に維持するより、1つの義務教育学校にまとめるほうが、学年をまたいだ集団活動や教科担任制を組みやすいためです。小学校が224校減る一方で義務教育学校が35校増えた組み合わせは、その動きを映しています。

通信制高校は高校生の9.9%、特別支援学校も過去最多

通信制高校の生徒は31万1,792人で、前年度より6,595人増えました。全日制・定時制と合わせた高校生に占める割合を計算すると9.9%になり、10人に1人に届く水準です。学校数も358校で25校増えました。この358校は、通信制だけを置く独立校が153校、全日制などと併せ持つ併置校が205校という内訳で、併置校のほうが多い点は見落とされがちです。

通信制高校は2026年7月に法律が改正され、国が初めて運営の指針をつくることになりました。指針を議論する検討会議は2026年8月31日に始まります。制度の中身は通信制高校に国の初指針が定められる経緯の記事にまとめています。

特別支援学校も在学者16万3,169人で過去最多です。前年度より4,259人増え、増加率は2.7%でした。学校数も1,204校と9校増えています。

幼児期でも同じ入れ替わりが起きています。幼保連携型認定こども園の在園者は88万1,892人で過去最多となり、幼稚園を25万4,442人上回りました。園の数も7,956園で、幼稚園の7,922園を超えています。

学校の種類学校数在学者数前年度からの増減
幼保連携型認定こども園7,956園881,892人+5,916人
義務教育学校296校95,010人+8,086人
高等学校(通信制)358校311,792人+6,595人
中等教育学校60校35,185人+271人
特別支援学校1,204校163,169人+4,259人
大学816校3,000,542人+28,130人
出典:文部科学省「令和8年度学校基本統計(学校基本調査の結果)速報値」(2026年8月26日公表)。いずれも在学者数が過去最多

6種類に共通するのは、通い方や年数を選べる学校だという点です。9年一貫、6年一貫、通信と、従来の6・3・3から外れた形が並んでいます。

大学生は300万542人、高校生より大学生が多い

高等教育の数字も節目を迎えました。大学の在学者数は300万542人となり、初めて300万人を超えています。前年度より2万8,130人の増加です。

大学生の数が高校生を上回った

通信教育を含めて比べると、順番の逆転がはっきり見えます。速報値の参考資料にある推移では、大学(学部・大学院)が324万3千人、高等学校が315万7千人です。いま日本には、高校生よりも大学生のほうが多くいます。中学生の306万人と比べても、大学生のほうが多い状態です。

内訳は学部が266万4,194人、大学院が28万4,802人で、いずれも過去最多です。博士課程も8万2,170人で過去最多でした。学部の女子学生は123万7,086人となり、学部生に占める割合は46.4%と前年度より0.3ポイント上がって過去最高になりました。

「入りやすくなる」とは限らない

18歳人口が減るなかで大学生が増えている以上、進学率は上がっています。ただし「うちの子のころには入りやすくなる」とまでは言えません。大学の数は816校で前年度より4校増えており、定員が絞られていないぶん全体では入りやすくなりますが、人気の集まる大学・学部の競争が緩むわけではないからです。

家計への影響はむしろ逆を向きます。私立大学の学費は2026年度に多くの分野で上がっており、進学の可能性が広がることと費用が抑えられることは別の話になります。学費の水準は私立大学の学費が値上がりした分野別のデータの記事で確認できます。

高野智弘
高野智弘
大学生が300万人を超えたというニュースを「大学全入だから受験は楽になる」と受け取るのは早いと思います。増えている内訳を見ると大学院と通信教育の伸びが目立ち、学部の増加は1万8千人ほどです。進学の選択肢は確かに広がっていますが、学費の準備を緩めてよい根拠にはならない、というのが数字の読み方だと考えています。

学校の統廃合はどう進むのか、家庭でできる備え

小学校の数が減り続けるなら、次に気になるのは「自分の子の学校はどうなるのか」です。国はこの点について、2026年8月5日に「公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引」の改訂版を公表しました。2015年1月の手引を11年ぶりに全面的に見直したもので、各市町村が統廃合を検討するときの土台になる文書です。

改訂版によれば、公立の小中学校の数は2015年の2万9,939校から2024年には2万7,539校まで減りました。一方で、学級数が標準規模に満たない学校の割合は下がっています。公立小学校では2015年の45.1%から2024年に41.6%へ、公立中学校でも50.3%から48.2%へと改善しました。ただし改訂版は、それでも小学校で約4割、中学校で約5割を占めると書いています。統廃合が進んでも、標準規模に届かない学校が半分近く残っている状態です。

代わりに増えたのが、小学校と中学校が1校ずつしかない市町村です。割合は2015年の12.3%から2024年に15.7%へ上がりました。改訂版は、この割合がさらに増えると1つの市町村だけでは検討が難しくなるとして、都道府県の関与や小規模な市町村どうしの広域連携が重要になると指摘しています。

改訂の観点は3つ示されました。周辺の市町村を含めた圏域で考える「広域化」、教育委員会だけでなく市町村全体で地域の未来を考える「総合化」、学校教育の状況の変化に合わせて考えを更新する「現代化」です。

標準規模の学校でも検討対象になりうる

学校の規模は、学校教育法施行規則が小中学校で「12学級以上18学級以下」を標準としています(義務教育学校は18学級以上27学級以下)。改訂版の手引には、この標準を満たしている学校についても次のように書かれています。

その際、現時点で標準的な規模である学校についても今後10年以上の将来を見据えて検討することや、時間的な余裕をもって検討を行うことにも留意が必要です。
引用:文部科学省「公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引(改訂版)」(令和8年8月5日)

いま各学年に2クラスある学校でも、10年先の児童数の見通し次第では検討が始まりうる、ということです。改訂版は学級数だけで判断せず、1学級あたりの児童生徒数や学校全体の児童生徒数、その将来推計も合わせて見るよう求めています。あわせて、手引の内容を機械的に当てはめるのは適当ではなく、各市町村が主体的に判断する際の参考資料だとも明記されました。

入学の2年前に確認しておきたいこと

家庭でできる備えは3つあります。

1つめは、学区の再編計画を早めに読むことです。多くの市区町村が「学校規模適正化基本方針」「学校再編計画」といった名前の文書を公開しています。対象校と実施予定年度が書かれているため、入学の2年ほど前に目を通しておくと、通学路や学童の見通しを立てやすくなります。

2つめは、6・3・3以外の形を知っておくことです。義務教育学校や中等教育学校は統合の受け皿として増えています。統合が決まってから調べるより、9年間や6年間を一貫して過ごす仕組みを先に理解しておくほうが落ち着いて判断できます。幼児期も幼稚園から認定こども園への移行が進んでいるため、入園前に園の類型を確認しておくと安心です。預け先の制度の全体像はこども誰でも通園制度の対象と料金の記事が参考になります。

3つめは、統合を悪い知らせと決めつけないことです。手引は、統合する場合と小規模校を残す場合のどちらにも利点と課題があると書いています。クラス替えができる規模になる、教科ごとに専門の先生が付く、といった変化が子どもにプラスに働くこともあります。通学距離とスクールバスの有無を確かめたうえで、両面から見るのが現実的です。

高野智弘
高野智弘
再編計画は、パブリックコメントの期間に保護者が意見を出せる自治体がほとんどです。すでに決まった話だと諦めてしまう方が多いのですが、通学路の安全対策やスクールバスの運行といった運用面は、この段階の意見でかなり変わります。賛成か反対かを表明するより、「この道を1年生が歩くのは難しい」といった具体的な事実を書くほうが届きやすいです。

よくある質問

小学校の数は今後も減り続けますか?
減少が続く見込みです。国立社会保障・人口問題研究所の推計では、2070年の0〜14歳人口は797万人とされています。文部科学省が2026年8月5日に改訂した手引も、小学校と中学校が1校ずつしかない市町村が増えると単独では検討が難しくなるとして、都道府県の関与や市町村どうしの広域連携を求めています。ただし減り方の地域差は大きく、都市部と過疎地で時期も規模も異なります。
義務教育学校と小中一貫校は同じものですか?
同じではありません。義務教育学校は小学校と中学校を1つの学校として設置し、校長も教職員組織も1つにまとめます。小中一貫型小学校・中学校は、別々の学校のまま教育課程を一貫させる形です。学校基本調査で296校と数えられているのは前者だけで、後者はそれぞれ小学校・中学校として計上されています。
学校が統合されると通学はどう変わりますか?
通学距離が延びる場合、多くの自治体がスクールバスや通学費の補助を用意します。2026年8月改訂の手引は、徒歩や自転車での通学距離は小学校で4km以内、中学校で6km以内が引き続きおおよその目安としつつ、降雪や酷暑、通学路の安全といった地域の事情に応じて各市町村が基準を決めることを求めています。運行本数や乗車時間は自治体ごとに違うため、説明会や教育委員会への問い合わせで、学年別の下校時刻に合う運行があるかを確認してください。

数字より先に、自分の学区の予定を確かめる

2026年5月時点で、小学校の数は18,383校になりました。1年で224校減り、児童数も565万人台まで下がっています。ただし速報値が伝えているのは減少だけではありません。義務教育学校、通信制高校、特別支援学校、認定こども園、中等教育学校、大学と、在学者数が過去最多を更新した学校が6種類ありました。子どもの数は減りながら、学びの場は分かれ始めています。

家庭でいますぐできることは1つです。お住まいの市区町村の教育委員会のサイトで、学校再編の計画を検索してみてください。全国の平均値より、その1本の文書のほうがお子さんの6年間を左右します。

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高野智弘

この記事を書いた人:高野智弘
株式会社SUNCORE代表。教育メディア「教育Times」を運営し、文部科学省・こども家庭庁の公式発表をもとに、保護者向けの教育ニュース解説を発信している。
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